コロンと丸くて可愛らしい見た目をしたさくらんぼは、甘酸っぱい味わいが楽しめる人気の果物ですが、実はさくらんぼの魅力は見た目や味わいだけではないんです。今回はさくらんぼに含まれる栄養素や、おすすめの取り入れ方について紹介していきます。
さくらんぼの主な栄養素は?

さくらんぼにはどんな栄養が含まれているのでしょうか?さくらんぼに含まれている、主な栄養素6つとその効能について紹介していきます。
さくらんぼの栄養素(1) カリウム
カリウムは体内の余分な塩分を体外に排出してくれる働きを持っています。塩分をとりすぎていると、体は一定の濃度に保とうとして体内に水分を溜め込んでしまうのですが、カリウムは腎臓を通して塩分の排泄を行ってくれるので利尿作用があり、むくみを解消してくれます。さらに、塩分を排出するため血圧が高い方にもおすすめの栄養素です。
さくらんぼの栄養素(2) ビタミンE
ビタミンEは「若返りのビタミン」とも言われており、老化防止の役割を果たす栄養素です。抗酸化作用が強いので、老化を促進する物質を消去し、酸化を防止します。また、ビタミンEは血行促進効果も期待できるので、冷え性改善や美肌効果など、美容に欠かせない栄養素の一つです。
さくらんぼの栄養素(3) ビタミンA
ビタミンAは主に目の網膜細胞を保護する働きがあり、光の明暗や色彩を感じるのに必要な物質の主成分でもあります。ビタミンAが不足すると夜盲症という、暗い中でものを見る力が弱くなってしまう症状が出てしまいます。また、肌を乾燥から守る役割もありビタミンE同様、美肌に欠かせない栄養素ともいえます。さらに消化器官の粘膜を丈夫に保ち、病原菌の侵入を防ぐ作用もあるので、免疫力を高め健康維持してくれます。
さくらんぼの栄養素(4) ビタミンC
ビタミンCはさまざまなスキンケアにも配合されており、美肌効果のある栄養素として有名ですが、実はそのほかにも免疫力を高める効果やストレス緩和、白内障の予防・改善、貧血防止にも役立つ万能なビタミンなんです。また、ビタミンCは水溶性なので摂りすぎた分は尿として排出されるため、過剰症になる心配がないのも嬉しいポイントです。
さくらんぼの栄養素(5) 鉄分
貧血の原因とされる主な要因とされている「鉄欠乏性貧血」は、鉄分が不足することで引き起こされます。この「鉄欠乏性貧血」では貧血以外にも爪の変形や氷を食べたくなるなどの症状が出てきます。鉄分を適度に摂取することで貧血やこれらの症状を防ぐことができるほか、うつ病の予防や学力低下の軽減、髪や肌のダメージを回復する効果が期待できます。
さくらんぼの栄養素(6) 葉酸
葉酸は水溶性のビタミンの一種で、胎児の成長サポートをはじめ、貧血の改善や美肌・美髪効果、新陳代謝の促進や疲労回復効果、認知症予防など、健康や美容にさまざまな良い影響を与えてくれる万能な栄養素です。葉酸というと妊娠中に摂取すべき栄養素というイメージがあるかもしれませんが、実は老若男女問わず摂取することでさまざまなメリットがあるんですね。葉酸は体内への蓄積性が低いことから、継続的に摂取し続ける必要があります。
さくらんぼの食べすぎは体に悪い?1日何個まで?
こんなにたくさんの栄養素を含んでいると知ると、たくさん食べたらその分高い効果が得られるのでは?と思ってしまいますよね。そこでさくらんぼはどのくらい食べるのが好ましいのか、注意点も含めて紹介します。

さくらんぼのカロリーと糖質
さくらんぼと他の果物を100gあたりのカロリー・糖質で比較してみましょう。
カロリー | 糖質 | |
---|---|---|
さくらんぼ(国産) | 60kcal | 14g |
バナナ | 86kcal | 21.4g |
りんご | 54kcal | 13.1g |
柿 | 60kcal | 14.3g |
ぶどう | 59kcal | 15.2g |
さくらんぼのカロリー・糖質は他の果物と比較すると、カロリーは高くも低くもないですが、糖質に関してはやや低めのようです。
さくらんぼを食べすぎると・・・?
厚生労働省が推奨している1日あたりの果物の摂取量は200gなので、一粒6gのさくらんぼだと約33個の計算になりますが、そうするとカロリーを摂りすぎてしまうことになってしまいます。健康体の人でも半量の「16個」までを目安に食べると良いでしょう。また、さくらんぼに限らずメロンや桃、りんごにもいえますが、口の中がピリピリとするアレルギー症状が出ることがあります。これは花粉症(中でもシラカバ)持ちの人に多いと言われており、食後30分以内に症状が現れると言われています。
さくらんぼの加工品は食べすぎ注意
上で説明した目や目安量はあくまでも生のさくらんぼに対してなので、シロップ漬けの缶詰やジュースなどは砂糖が多く含まれており、カロリー・糖質ともに高くなりやすいので注意が必要です。
さくらんぼの保存方法は?

さくらんぼを美味しく食べるには、常温保存で2〜3日以内に食べ切ること。どうしてもすぐに食べ切る予定がない場合は冷凍保存しましょう。軽く水洗いしたさくらんぼの水気をしっかり拭き取り、冷凍用の保存袋に並べて入れて冷凍すると保存期間が約1ヶ月ほど伸びます。解凍するときは3分ほど常温に置いてそのまま食べるか、ジャムやコンポートなど加工して食べるのがおすすめです。
※ 購入時や届いた時に冷蔵状態だった場合は温度変化を避けるため、常温保存ではなく冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。
さくらんぼの栄養素を効率よく摂るには?

さまざまな効果が期待できるさくらんぼは、どのように摂取すると効率よく栄養素を取り入れられるのでしょうか?3つのポイントを紹介します。
生で食べる
やはり生で食べることでさくらんぼの栄養素を丸ごと吸収できるのでおすすめです。この時、皮ごと食べることで食物繊維やポリフェノールも一緒に取り入れられます。さくらんぼの皮は渋みもないので、ぜひ皮ごと食べてくださいね◎
鉄分が豊富な食材と組み合わせる
鉄分が豊富な食材と合わせることで鉄分・ビタミンCの吸収率をUPしてくれます。中でも豆腐は肉や魚に含まれる鉄分に比べて吸収されにくいため、ビタミンCの豊富なさくらんぼと合わせることで相乗効果が期待できます!
油類と一緒に食べる
オリーブオイルなどの油類と一緒に摂取することで、さくらんぼに含まれるビタミンAの摂取をサポートしてくれます。おすすめの活用レシピは冷製パスタやサラダ、カルパッチョです。オリーブオイルの爽やかな風味と、さくらんぼの甘酸っぱさがマッチして、美味しく健康的に取り入れることができますよ。
まとめ
さくらんぼは小さくて可愛らしい見た目からは想像つかないほど、健康や美容に効果的な栄養素がたっぷり含まれていることがわかりました。甘酸っぱい味わいは飽きづらく、カロリーや糖質も高くないので、食生活に取り入れやすい果物といえるでしょう。さくらんぼが旬を迎える初夏の時期には、ぜひ新鮮で美味しいさくらんぼを日常に取り入れて、美味しく健康や美容を保ちましょう!