「松阪牛」や「近江牛」など全国各地にはいろいろなブランド牛があります。
この記事ではブランド牛の定義やランクの決め方について詳しく解説します。山形牛をはじめ全国各地のブランド牛の特徴やおすすめの食べ方などもご紹介しますので、お肉に目がない方はぜひチェックしてみてくださいね。
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ブランド牛・銘柄牛とはどんなお肉?
ブランド牛(銘柄牛)とは、ブランドごとに定められている一定の品質基準(品種や性別、育てられた地域やランクなど)を満たしたお肉のことです。
ブランド牛は全国に320種類以上あり*1、代表的なものには三重県の「松阪牛」や滋賀県の「近江(おうみ)牛」などがあります。
たとえ同じ地域で育てられた同じ品種の牛でも、定められた基準を満たしていないものはブランド牛の名称を用いて販売することはできません。
単なる国産牛と和牛はどう違うの?
国産牛とは、品種にかかわらず日本で生産・加工された牛のことを指します。海外から移された牛でも、日本での飼育期間が長ければ国産牛として扱われます。
一方、和牛と称される品種は「黒毛和種(くろげわしゅ)」「褐毛(あかげ)和種」「無角(むかく)和種」「日本短角種(たんかくしゅ)」の4種類のみで、産地や飼育期間などは関係しません。もちろん純血個体であることが必要です。
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※2023年3月~2024年8月のデータブランド牛のランクはどう決まる?
ブランド牛をはじめ、牛肉には「A5」などと表記されているのをご存じの方も多いでしょう。このアルファベットと数字は牛肉のランクを表したものですが、具体的にどのような意味があるのでしょうか。
アルファベットと数字の意味
牛肉のランク表示のアルファベットは「歩留(ぶどまり)等級」を、数字は「肉質等級」を表しています。
歩留等級とは、牛を解体して皮や骨、内臓を除いて得られた「枝肉(えだにく)」の割合を評価したものです。1頭から得られる肉の割合が多いものから「A(標準より良い)」「B(標準)」「C(標準より劣る)」とランクが付けられます。
肉質等級は「脂肪の入り具合(サシ)」「肉の色」「肉の締まりやきめ」「脂肪の色と質」の4つの項目を5段階で評価したものです。4項目のうち、最も低い等級が肉質等級として格付けされます。
最高品質はA5ランク
歩留等級、肉質等級ともに最上位の「A5」ランクが最高品質であることは明らかですが、その他のランクのお肉が品質的に劣っているわけではありません。
例えば、B5ランクのお肉は歩留度合い(牛1頭当たりの肉の割合)が少なかっただけで肉質はA5ランクと同等です。つまりB5ランクでも十分美味しいお肉であるといえるでしょう。
ブランド牛、山形牛の魅力
以下の基準を満たしたものが山形牛と称されます *2。
- 山形県内において、最も長く育成・肥育され、かつ最終飼養地が山形県内である未経産及び去勢の黒毛和種。
- 公益社団法人日本食肉格付協会が定める肉質4等級以上のもの。
- ただし、1の条件を満たし、肉質が3等級についても同様に取り扱う。
きめ細かな肉質と深い旨み、まろやかな脂が魅力の山形牛。山形牛の美味しさは山形県の風土から生まれたものであり、エサの配合など山形県独自の研究の成果によるものでもあります。
美味しいブランド牛を味わいたいなら、ぜひ山形牛をチョイスしてみてくださいね。
その他の全国のブランド牛 7選
全国各地には多くのブランド牛があります。そのなかから特に有名なもの、人気上昇中のものなど7種類をピックアップしてご紹介します。
(1) 三重県|松阪牛
三重県松阪市およびその近郊で飼育されたブランド牛が松阪(まつさか)牛です。「日本三大和牛」のひとつで、その名を聞いたことがあるという方も多いのではないでしょうか。松阪牛は口の中ですぐに溶ける脂と、甘く上品な香りが特徴です。
・価格の目安:サーロイン(100g)3,000〜3,500円
(2) 岐阜県|飛騨牛
飛騨牛は岐阜県内で育てられるブランド牛です。国内の中では歴史が浅い飛騨牛ですが、ほどよく入ったサシと柔らかくきめが細かい肉質、食味の良さで人気のブランド牛です。しゃぶしゃぶやすき焼きで。飛騨牛の美味しさを味わってみてください。
・価格の目安:サーロイン(100g)2,500円
(3) 宮城県|仙台牛
5等級の牛だけが名乗ることのできる高品質のブランド牛です。サシと赤身のバランス、きめ細かさなどが評価され、世界的にも名を馳せています。品質はお墨付きの仙台牛、まずは肉本来の旨味を味わえるステーキで味わってみてくださいね。
・価格の目安:サーロイン(100g) 3,000円
(4) 滋賀県|近江牛
ブランド牛のなかで最も古い歴史を持つ近江牛も「日本三大和牛」のひとつです。芸術品のごとく入ったサシととろけるような味わいは評価が高く、名店と呼ばれる飲食店で多く採用されています。近江牛の美味しさを楽しむポイントは、シンプルな味付けと加熱しすぎないことです。
・価格の目安:サーロイン(100g)2,200円
(5) 沖縄県|石垣牛
沖縄県の石垣牛は、2000年に行われた沖縄サミットのメインディッシュとして採用され注目を集めました。温暖な気候の中で育てられる石垣牛は、特有の旨みとさっぱりとした脂が特徴です。石垣牛のほとんどは産地で流通しており、なかなか手に入りません、そのため価格も少々高めです。
・価格の目安:サーロイン(100g)4000円
(6) 兵庫県|神戸牛・Kobe Beef
神戸牛、別名神戸ビーフも松阪牛、近江牛と並ぶ日本三大和牛のひとつです。その歴史は古く、江戸から明治へ時代が変わる頃までさかのぼり、神戸港の開港によってその名が世界的に知れ渡りました。口の中でとろける脂と赤身のバランスがよく、肉本来の旨みが味わえるステーキで食べるのがおすすめです。
・価格の目安:サーロイン(100g)3,000円
(7) 山形県|山形牛
山形牛は、米沢牛や尾花沢牛など山形県内に複数あるブランド牛の高い品質を維持するために県単位で設定した、総称です。
寒暖差の大きな環境でたくましく育つことで、脂身(サシ) がほどよく入った肉質で、見栄えも食味も抜群です。
焼肉ももちろん、薄く切ってのすき焼きもおすすめの食べ方です。
山形牛はどんな牛肉?特徴や由来・美味しい食べ方などについて解説
山形牛。山形県のブランド牛だということは明白ですが、山形県のブランド牛といえば米沢牛を思い浮かべる方も多いかもしれません。 じつは山形県産の和牛を総称したブランドが「山形牛」で、米沢牛ほか西川牛や天童牛など、それぞれ美味しい牛肉ばかり。この記事では山形牛の特徴や他のブランド牛との違い、美味しい食べ方などをご紹介します。
https://jasagae.sanchoku-prime.com/blog/yamagatagyu
まとめ
国内には数多くのブランド牛がありますが、どれも厳しい基準をクリアした美味しいお肉です。牛肉の最高ランクはA5ですが、ブランド牛として販売されているお肉であればランクにかかわらずその品質は高いといえます。国産牛との違いも理解して、美味しい牛肉を味わってみてはいかがでしょうか。