日本の春の象徴といえば、桜を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。桜にはさまざまな種類があり、見分け方が難しいと感じる方もいるかもしれません。
この記事では、春の風物詩でもある桜の代表的な種類や、珍しい品種などをご紹介します。似ている品種同士の見分け方や育て方も解説するので、お花見を楽しむための参考にしてみてくださいね。
桜を鑑賞して春を楽しもう!
桜の魅力は、なんといっても美しい薄紅色の花びらではないでしょうか。春のうららかな陽気にぴったりの桜は、見ているだけでも気持ちが明るくなりますよね。
また、桜の代表的な品種でもあるソメイヨシノは、葉が出るより先に花が咲きます。葉の緑色に花びらが遮られないので、満開の時期には視界を埋め尽くす薄紅色の花びらが楽しめるでしょう。
辺り一面をパッと明るくする桜は、日本の春の風物詩です。毎年多くの人々がお花見を楽しんでいます。
桜の種類と見分け方
桜にはたくさんの種類があります。ここからは、桜の種類の紹介と、似ている桜の見分け方を解説します。
ソメイヨシノ
「ソメイヨシノ」は日本を代表する桜の品種です。桜といえばソメイヨシノを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
一房に大ぶりの花が3、4つ密集して咲くソメイヨシノ。淡いピンク色の花びらで、咲き進むと白色へと変化するのが特徴です。
よく似ているといわれている「オオシマザクラ」や「エドヒガン」との見分け方は、花びらの根本にある基部の形に注目することです。ソメイヨシノは基部がやや膨らんでおり、オオシマザクラは細く、エドヒガンは丸く膨らんでいます。
カンザン
「カンザン」とは八重桜の代表的な品種です。ソメイヨシノが終わった頃に開花し、濃い桃色の花びらが特徴です。
花びらが20枚〜50枚ほど密集しており、満開を迎えるととてもインパクトがあります。ボリュームがあり華やかな見た目なので、海外でも人気の高い品種です。
オオシマザクラ
「オオシマザクラ」とは、伊豆大島で多く見られることからその名前が付けられました。花と葉が同時に楽しめる品種です。
ソメイヨシノよりも少し大きめの花びらで、ふんわりと甘い香りが楽しめます。伊豆大島を始め海沿いに自生しているので潮風に強く、栽培しやすい品種です。
シダレザクラ
「シダレザクラ」とは、枝が垂れ下がった特徴的な見た目で、他の品種との区別もしやすいといえるでしょう。
シダレザクラには、「ヤエベニシダレ」「キヨスミシダレ」「ベニシダレ」などのさまざまな種類があり、開花時期もそれぞれ異なります。花びらの色も、濃いピンク色、ピンク色、白色など種類によってさまざまです。
ヤマザクラ
「ヤマザクラ」とはその名の通り、山に自生する桜のことです。野生の桜の代表的な品種で、明治時代以前は「お花見といえばヤマザクラ」というほど、人気の高い桜だったようです。
温暖な気候を好むので、日本では東北より西の地域で栽培されています。淡いピンク色の花びらはソメイヨシノとよく似ていますが、ヤマザクラの葉の色は赤茶色の褐色です。見分けるポイントになるでしょう。
御衣黄(ギョイコウ)
御衣黄は、とても珍しい緑色の桜です。
咲き始めは緑色をしている御衣黄ですが、日を追うごとに黄色、白色、そして最終的には中心部が赤く変化します。花びらが幾重にも重なり密集して咲く様子は八重桜に似ていますが、中心部が赤くなった花びらはまるで南国のお花のようです。
ウコンザクラ
ウコンザクラは、花びらが薄い黄色の桜です。日本でも栽培されている本数が限られている、とても珍しい品種といえます。
植物のウコンの色に似ていることからその名前が名付けられました。桜の中で唯一、黄色い花を咲かせる品種です。
桜の鉢植えの育て方
背丈の低い品種を選ぶ
自宅で手軽に桜を育てたいなら、背丈の低い品種を選ぶようにしましょう。
大きくなりすぎては、飾る場所を選んでしまいます。マメザクラや旭山桜などの小さめの品種なら、自宅でも育てやすいですよ。
日当たりや風通しの良いところに置く
桜の鉢植えは、日当たりや風通しの良いところに置くようにしましょう。
桜は太陽の光を浴びて光合成をすることで成長します。ポカポカと日が差し込む場所に置くと、花付きが良くなるでしょう。また、桜は乾燥が苦手な植物ですが、湿気も苦手です。風通しの良い場所に置けば、湿気で蒸れて枯れてしまうのを防ぐことができるでしょう。
水やりは忘れずに
桜を鉢植えで育てるなら、水やりは欠かせません。
鉢植えの桜は乾燥しやすく、お水が足りないと枯れてしまう可能性があります。夏場は朝と夕方の2回、春と秋は1日1回、冬場は2,3日に1回程度の頻度でしっかりお水を与えるようにしましょう。
桜の花言葉
桜には「精神の美」「純潔」「優美な女性」などの花言葉があります。
日本の国花でもある桜は、日本人の品格を表すような花言葉がつけられたといわれています。「精神の美」は、まさに日本人の精神性を表した花言葉です。
また、薄いピンク色に色づく桜の様子からしとやかで美しい女性がイメージされ、「純潔」「優美な女性」という花言葉がつけられたといわれています。
まとめ
桜にはソメイヨシノやカンザン、シダレザクラなどさまざまな種類があります。桜が咲く様子や時期、花びらの色などで見分けることも可能です。
また、桜を育てるなら鉢植えから育てるのがおすすめです。日当たりや風通しの良い場所位に置き、水やりをしっかり行えば、春にきれいな桜を咲かせられるでしょう。