せっかくリンゴを食べるなら、甘くて美味しい蜜入りが良いですよね。ても、実際にリンゴを切ってみないと蜜が入っているかわからないという方もいるのではないでしょうか。この記事では、蜜入りリンゴの選び方や保存方法、美味しく食べるためのアレンジレシピなどをご紹介します。
蜜入りリンゴとは?
リンゴをカットした際、中心部に黄色く透き通った蜜が入ったリンゴを蜜入りリンゴといいます。
蜜と聞くと甘いイメージがありますが、実はリンゴの蜜自体が甘いというわけではありません。では、なぜ蜜入りリンゴは人気なのでしょうか。解説します。
蜜入りリンゴは完熟の証
リンゴに蜜が入っていれば、完熟している証拠です。さわやかな甘さとジューシーさが味わえるので、蜜入りリンゴは人気が高いといえます。
蜜の正体は、果実から溢れた甘味成分のことです。リンゴの葉では光合成によって、甘味成分であるソルビトールが作られます。葉から果実にソルビトールが運ばれると、果実の中で果糖やショ糖へと変化するのです。
完熟期になり、糖が果実に入り切らなくなると水分に変わります。この溢れた甘味成分の水分こそが、蜜の正体です。
要するに蜜入りリンゴは、葉からの栄養をたっぷりと吸収し、非常によく熟したリンゴだといえます。
蜜が多いリンゴの品種はどれ?
蜜が入りやすい品種は、「サンふじ」「こうとく」「北斗」などがあります。
サンふじは主に青森県で栽培されているリンゴです。国内でも多く流通しています。シャキシャキとした食感と甘み、酸味のバランスが良いのが特徴で、人気の高い品種です。
こうとくは果肉の大半を蜜が占めることもある、まさに蜜入りリンゴの代表格といえます。多い時はなんと果肉の8割に蜜が入ることもあるそうです。生産量が少なく、とても希少なリンゴなので、見つけたらラッキーかもしれません。
北斗は、芳醇な香りとたっぷりの果汁が楽しめます。リンゴの中でもかなり味が良いと評判ではありますが、栽培が難しく、生産量が少ない品種です。
蜜入りりんごの選び方
蜜が入っているかどうかを、見た目で判断できたら嬉しいですよね。ここからは、蜜入りリンゴの選び方をご紹介します。
昨年のりんご人気ランキング
※2023年9月~2023年12月のデータリンゴの表面がボコボコしている
リンゴを触ってみて、表面がボコボコしていれば蜜が入っている可能性が高いといえます。
果肉に蓄えきれなくなった糖分が水分に変化する過程で、果肉が膨らみボコボコとした凹凸ができるそうです。蜜入りリンゴを選ぶ時は、表面を軽く触って感触を確かめてみましょう。
なるべくずっしり重たいものを選ぶ
蜜入りになりやすいサンふじは特に、なるべくずっしりと重たいものを選ぶと良いでしょう。
水分が豊富に含まれているリンゴは、他のものに比べると重さがあります。手にとって比べてみて、なるべく重いものを選ぶと蜜入りの可能性が高いといえるでしょう。
お尻の部分が黄色やオレンジ色になっている
リンゴをひっくり返してみて、お尻の部分の色が黄色もしくはオレンジ色のようになっていれば、蜜が入っている可能性が高いといえます。
リンゴは完熟すると、お尻が緑色から黄色、オレンジ色に変化します。完熟した蜜入りリンゴを選ぶには、お尻の色にも注目してみましょう。
蜜入りりんごの保存方法
蜜入りリンゴは、ポリ袋などに入れて密閉した状態で、冷蔵庫の野菜室に入れて保存しましょう。
リンゴの蜜は、日が経つとともに消えてしまいます。蜜が消えても味に変わりはありませんが、せっかくなら蜜が入った状態をできるだけ長くキープしたいですよね。そのためには、リンゴの呼吸を減らす必要があるのです。
リンゴは、呼吸をすることで蜜を消費します。冷蔵庫に入れておくことで、常温に比べて呼吸量を抑えることができるそうです。蜜が入った状態をなるべく長く保ちたいなら、ポリ袋に入れて乾燥を防ぎつつ、冷蔵庫の野菜室で保存するのがおすすめです。
蜜入りりんごを使ったおすすめレシピ
甘い蜜入りリンゴを更に美味しく食べるには、どのような方法があるのでしょうか。おすすめのアレンジレシピをご紹介します。
ミキサーにかけるだけ!蜜入りリンゴのジュース
アレンジレシピの1つ目は、ミキサーにかけるだけで完成する蜜入りリンゴのジュースです。
適当な大きさにカットした蜜入りリンゴをミキサーにかければ完成。砂糖を加えなくても十分な甘さを楽しめるでしょう。
トロっと甘い、蜜入りリンゴのジャム
アレンジレシピの2つ目は、贅沢な蜜入りリンゴのジャムです。
ジャムにアレンジすれば保存がきくので、甘い蜜入りリンゴの美味しさを長く楽しめるでしょう。ヨーグルトに入れたりパンに塗ったりと、使い勝手も良くおすすめです。
サクサクでジューシーなアップルパイ
アレンジレシピの3つ目は、アップルパイです。
砂糖とリンゴでコンポートを作り、パイ生地に載せて焼けば、熱々のアップルパイが出来上がります。できたてはサクサクで、とろけるようなリンゴがとても贅沢な一品。バニラアイスを添えて食べるのもおすすめです。
まとめ
リンゴの中心部に、黄色く透き通った蜜が入っているものが蜜入りリンゴです。蜜自体に甘さはありませんが、蜜が入っていれば果肉が十分に熟した証拠でもあります。
蜜入りリンゴを選ぶときのポイントは、
- 表面がボコボコしているものを選ぶ
- ずっしりと重たいものを選ぶ
- お尻が黄色、オレンジ色になっているものを選ぶ
などです。
日が経つと、リンゴの蜜はどんどん減っていきます。蜜をなるべくキープさせるためにも、ポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。