さくらんぼの中でも最高峰の品種として、長年トップの座に君臨している「佐藤錦」。では、佐藤錦が多くの人に愛され続ける理由とはどこにあるのでしょうか?
そこで今回は、佐藤錦の歴史や味わい、他の品種との違いなど、佐藤錦ならではの魅力を徹底解説します!記事の後半では、新鮮な佐藤錦を早くお得に購入できる方法も合わせて紹介するので、さくらんぼ好きな人や、まだ佐藤錦を食べたことがない人は、ぜひ最後までチェックしてくださいね♪
佐藤錦とは?
さくらんぼにあまり詳しくない人でも、「さくらんぼといえば、佐藤錦」と容易に想像できてしまうほど、佐藤錦は知名度の高い品種です。その優れた食味と外観の美しさで多くの人に愛され、家庭用だけでなく贈答用としての需要も年々高まっています。
ここでは、そんな佐藤錦の概要や栽培の歴史について詳しく見ていきましょう!
山形県で誕生した”さくらんぼの王様”
佐藤錦が誕生したのは、日本一のさくらんぼ産地として知られる山形県です。山形県は国内で生産されている佐藤錦のうち約86%ものシェアを誇り、毎年多くの佐藤錦を市場に届けています。
山形県で生まれた佐藤錦は「さくらんぼの王様」と呼ばれ、知名度・人気ともに長年トップラインを走り続けています。食味や外観に優れ、全国に多くのファンを獲得していることもあり、生産量はさくらんぼ品種の中で堂々の1位。現在生産されている国産さくらんぼのうち6割以上は佐藤錦となっています。
佐藤錦の由来と歴史
佐藤錦の栽培は、1912年(大正元年)に山形県東根市の佐藤栄助氏によって開始されました。味が良く日持ちが悪い「黄玉」と、硬くて酸味が強いものの日持ちが良い「ナポレオン」をかけ合わせることからはじまり、およそ16年もの歳月をかけ誕生しました。
その後、開発者である佐藤栄助氏の苗字と、「砂糖のように甘い」という特徴から「佐藤錦」と名付けられ、日本で初となる「生食用さくらんぼ」として世に送り出されます。佐藤栄助氏は日本でもっと佐藤錦が広まるようにと、周囲の農家に無償で苗木を提供し、そこから山形県では佐藤錦の栽培がより盛んになっていきました。
佐藤錦については、こちらの記事でもご紹介していますので、ぜひご覧ください◎
佐藤錦の特徴は?
山形県で誕生した「さくらんぼの王様」佐藤錦は、味、香り、色づき、どれをとっても非の打ち所がない、オールマイティな品種です。
そんな佐藤錦の魅力を、もっと具体的に知りたいという人も多いはず。ここでは、佐藤錦の味わいや旬の時期について詳しく紹介します。佐藤錦とはどんなさくらんぼなのか知ることで、他の品種との違いや佐藤錦ならではの魅力も理解することができますよ◎
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※2024年4~6月のデータ味わい
佐藤錦の味わいは、酸味が少なく上品な甘みが特徴で、程よい歯ごたえのある果肉は非常にジューシーです。一粒頬張ると果肉がプチッと弾け、口の中いっぱいにフレッシュな甘みと果汁が広がりますよ◎
また大きさは8~12gとやや大粒で、成熟すると果皮全体が鮮やかな紅色に染まります。味わいはもちろんのこと、その美しい外観は目で楽しむこともでき、贈答用の桐箱にぎっしりと並んだ姿は見映えバツグンです!
旬の時期
佐藤錦の旬は、ハウス栽培と露地栽培で異なります。露地栽培の佐藤錦は、6月中旬から7月初旬にかけてのわずか2週間程度しか出回らず、時期を逃すと入手困難となってしまうことも。一方、ハウス栽培の佐藤錦は4月下旬から6月上旬頃までが旬となっており、露地ものより長期間出回っています。
露地ものには佐藤錦本来のフレッシュな甘みがあり、太陽の光をたっぷりと浴びた分、果汁が多くジューシーです。ハウスものは、ジューシーさでは露地ものにやや劣るものの、風害や害虫の被害から守られているため、安定した糖度と品質が保たれています。
値段
佐藤錦の価格帯は、500g(70粒前後)で5,000円程度です。また贈答用の秀品になると同じ量で10,000円を超えるものもあり、ちょっとした高級品です。
国産のさくらんぼは栽培に手間がかかり、5月から7月頃にかけてのわずかな期間しか収穫することができません。そのため果物の中でも比較的高めの価格帯で販売され、その最高峰である佐藤錦は特にプチ贅沢として購入するのにちょうど良いお値段です。
佐藤錦の保存方法やおすすめの食べ方は?
佐藤錦を含めたさくらんぼは非常にデリケートで、日持ちし辛い果物です。追熟することはなく、収穫したてが最も新鮮で美味しい状態です。そのため佐藤錦をゲットした際はできるだけ早く、その日のうちに食べきるのがベストです。
保存が必要な場合は、一度容器から出して乾燥から守るために新聞紙などで包みます。常温で購入した佐藤錦は冷暗所で、クール宅急便で届いた冷蔵状態の佐藤錦は冷蔵庫の野菜室で保存してください。
さくらんぼの正しい保存方法についてより詳しく知りたい人は、ぜひこちらもチェックしてください◎
ポスト佐藤錦?紅秀峰と佐藤錦の違い
山形県で、佐藤錦に次ぐ生産量を誇る「紅秀峰(べにしゅうほう)」は、知名度・人気ともに急上昇中の新品種です。紅秀峰は佐藤錦より大粒で、深みのある美しい色味を持っており、赤い宝石ルビーの名が付くブランドも誕生しています。
糖度は20前後と高く、濃厚な甘みを楽しめますよ。佐藤錦は日持ちが弱いのですが、紅秀峰は果肉が硬く保存性に優れます。収穫時期は、佐藤錦がシーズンを終了する7月上旬から中旬頃にかけてとなっています。
佐藤錦と同じ山形県で誕生した期待の新品種「紅秀峰」について、魅力やお得な購入方法を詳しく知りたい人はこちらをぜひチェックしてください♪
佐藤錦はどこで購入できる?
佐藤錦は、さくらんぼの一大産地である山形県を代表する主力品種◎確実にゲットするなら、原産地である山形県のJA公式サイトから購入するのがおすすめです!中でも山形県さがえ西村山地区は、県内トップクラスのさくらんぼ産地。佐藤錦をはじめ、時期ごとに種類豊富な美味しいさくらんぼを収穫しています。
そんなさがえ西村山地区に拠点を置くJAさがえ西村山では、県内で採れた新鮮な佐藤錦を早くお得に購入することができます。気になる人はぜひJAさがえ西村山のサイトをチェックしてみてくださいね◎
また山形県で栽培されている美味しいさくらんぼの品種や旬の時期について詳しく知りたい人には、こちらの記事もおすすめです♪
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※2024年4~6月のデータ佐藤錦を食べてJAさがえ西村山の挑戦を応援しよう!
さくらんぼや桃、りんごなどのフルーツをはじめ、日本で有数の「米どころ」としても知られる山形県さがえ西村山地区。豊かで寒暖差のある自然環境と生産者のたしかな技術によって、「さくらんぼの王様」といわれる佐藤錦など、四季折々の美味しい食べ物を全国にお届けしています。
そんなさがえ西村山地区に拠点を置き、山形県の中央エリアを管轄するJAさがえ西村山では、2023年より「環境にやさしい栽培技術」と「省力化に資する先端技術等」を取り入れた「グリーンな栽培体系」を目指し、新たな取り組みをスタートしています。
気候変動問題が世界中のイシューとなる中で、全国の生産者にはカーボンニュートラルの実現に向けて化学肥料の低減が求められています。(みどりの食糧システム戦略)
とはいえ、化学肥料を減らすと、収入減少の怖さがあり、生産者にとって大きな負担を強いる可能性があります。そこでJAさがえ西村山では、バイオスティミュラントという新しい農業資材に着目し、生産者の負担を軽減する、新しい栽培方法の開発に挑戦しています。
【引用元】バイオスティミュラント 活用による 脱炭素地域づくり協議会
特に、栽培過程で生じる「ゴミ」である食品残渣からバイオスティミュラントを生産することで、「食品から食品」を生む環境負荷の低い栽培を実現し、気候変動に負けない、持続可能な産地を目指しています。
現在、さがえ西村山地区では「さくらんぼ」「桃」「りんご」「米」「なす」の5品目でこの取り組みを実施しているそうです。ぜひ、気候変動問題に果敢に取り組む産地の商品を購入して応援していきましょう!